2023年8月9日
台湾基本情報③
〜台湾の物価事情〜
■台湾の物価事情
今回は台湾の 『物価事情』 について掘り下げます。
よく、日本の方と台湾の話をする時に必ずと言ってもいいほど聞かれるのは
この『台湾の物価事情』です。
まず、台湾の貨幣ですが、幾つか表現があります。
①元
②NTD
③TWD
④台幣
⑤NT$
これ、①は分かると思いますが、特に②と③は違いが分かりますか?
②New Taiwan Dollars
③TaiWan Dollars
④は台湾貨幣という意味で、⑤は②と同類のNew Taiwan $です。
こうやって改めて書いてみると貨幣の表現がこんなにもあるんだなーと思います。
でも通貨は1つです。
例えば①の場合ですが、中国は『人民元』ですが台湾は『元』とも呼ばれます。
ここからは話し言葉になるのですが、 例えば購入した商品が150元の場合です。
例1:150元
例2:150塊 ※『塊-kuai』
話し言葉として例2を用いることが日常では非常に多いです。
でも文章にする時は例1です。 これ不思議ですね。
会話の中では上記の①、④そして例2の『塊-kuai』ですね。
文章では、『塊-kuai』はほぼ使いません。
台湾の大学生の平均初任給は31,000元です。
最低アルバイト賃金は176元です。
これ、レート換算するときに注意が必要なんですね。
現在は円安です。
これ比較して見ると面白いんです。
2018年は 1元=約3.7円でした。
2023年は 1元=約4.5円です。
これ上記を計算すると・・・
31,000元×3.7円=114,700円
31,000元×4.5円=139,500円 ※差24,800円
176元×3.7円=651円
176元×4.5円=792円 ※差141円
日本より人件費は多少低いかもしれませんが、
以前ほどの大きな差が 無くなってきています。
では、台湾に進出している日系企業のラーメンの売価を元に物価について検証しましょう。
らーめん花月嵐さんの『嵐げんこつらあめん』の場合
※2023年8月4日WEBサイト情報
日本:780円
台湾:198元
2018年の私の認識では、
同社は日本の価格より安い価格設定をしているという認識でしたが、
今のレートで計算すると日本より高い売価となるので、
この辺の考え方は何でも日本円に換算するのが良いというのは危険かもしれません。
日本:780円
台湾:198元×3.7円=732円
198元×4.5円=891円
円高の時は日本の価格より値段を下げて買い易くして価格設定を台湾でするという概念が、
今では逆になってしまいました・・・
この辺は今後、台湾で販売価格を設定する際には注意が必要です。
このように海外進出や輸出入面での為替レートの変動は事業に大きく変化 する為、
現地の市場価格の水準というのもしっかり把握する必要があります。
左:スープ 右:ルーローファン
これは2014年の台湾の露店の写真です。
当時のレートは@3.4円です。
確かルーローファンは30元、スープは20元くらい。
合計50元です。
計算してみましょう!!
50元×@3.4円=170円
50元×@4.5円=225円
約3割も高くなっていますね。ものは同じです。
続いて、こちらは2023年5月の台北市の台湾の一等地でのブランチです。
1食440元でした。金額が大きくなると、差もとても大きく感じますね。
440元×@3.5円=1,540円
440元×@4.5円=1,980円
以前の様に戻るとは思えないので、やはり今後も円安基調は 続いて行くのでしょうか・・・
以前は『台湾は物価が安い』という印象がありましたが、
逆に『日本は物価が安い』と台湾からも見られてしまう日が来てしまうのでしょうか・・・
そんな事も心配します。
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